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土曜だけど・・・、「日曜ガムラン」 [音楽のこと]

11月の「ワンコイン市民コンサート」(→記事参照)でその生演奏に触れたインドネシア・ジャワ島の伝統音楽ガムラン。それにすっかり魅了されてしまい、当日に受け取ったフライアーと「是非お越しください」に誘われて、参加申し込みさせて頂いたのが「日曜ガムラン」。阪大豊中キャンパス内で、月に一度、日曜日に催されるガムラン体験会。
あれれェ、今日は土曜日!!!?

 

11月に『ジャワ曼荼羅』と題して、大阪大学会館で行われたジャワの伝統芸能パフォーマンス。そこにご出演されておられたのが、大阪大学豊中キャンパスを拠点にジャワ・ガムランのグループとして幅広い活躍をされている「Dharma Budaya(ダルマ・ブダヤ)」。ジャワ語で「文化を担うもの」を意味する言葉通り、演奏の傍ら、一般向けにワークショップや誰でも気軽に参加出来る「日曜ガムラン」も開催しておられる。
ジャワ曼荼羅』の中でもワークショップが行われ、眼にする機会の少ない、触れたことのない伝統楽器を体験させて頂いた。で、すっかりそれにハマっちゃった・・・というわけで。

1889年のパリ万国博覧会で紹介されて、クロード・ドビュッシーやモーリス・ラヴェルらに大きな影響を与えたというガムラン。近代フランス"芸術"には、ジャポニスムとともにジャワニスム、アジア"芸能"の影響が大きいとなったら、それを徒や疎かにすることは出来ない。近代フランスを究明するために、日本とジャワを知っておく必要があるというわけで。

ガムランはインドネシア周辺に伝わる銅鑼や鍵盤打楽器による合奏の民族音楽。地域によっても差異があり、「Dharma Budaya(ダルマ・ブダヤ)」は中部ジャワスタイルの古典音楽を学びつつ、ガムランのための新しい演奏も手掛けておられる由。

月1回行われる「日曜ガムラン」、12月は18日(日)14:00からということで申し込みさせて頂いたところ、直前になって会場の都合とかで、急遽17日(土)に前倒し。が、今更退けません?!
会場である大阪大学豊中キャンパス 文学部 芸術研究棟 1F-芸3教室を訪ねます。

♢♢♢♢♢

予定時刻の少し前に研究棟到着。連絡を入れて、入室を許される。
机や椅子を隅に追いやったその教室。フロアに敷物が敷かれ、ジャワの伝統楽器、大きな銅鑼のゴン・アグン、お鍋を幾つもぶら下げたようなクンブルにお椀を並べて伏せたみたいなボナンクノンクンダンと呼ばれる太鼓が寝転んでいるかと思うと、鍵盤打楽器のサロングンデルが垣根のように並ぶ。その合い間、合い間にメンバー6名が座っておられるので、ちょっと足の踏み場もない感じ。好きなところにおかけくださいと言われても・・・。
靴を脱いで、ゴザの上、端っこに置かれたボナンの隙間に入り込む。

今日の「日曜ガムラン」。初参加はワタシともうお一人・・・なのだが、その方は少々遅れるとのことで、レクチャー聴講生はワタシひとり。
メンバーのお一人がホワイトボードに大書される数字の羅列、それがガムランのスコア。音高、音階を1〜7の数字で表したもの。
それが書かれている間に、ガムランの成り立ちや各楽器の解説が進む。なにせ、生徒ひとりに先生が6人。展開が速い。
コブ付きの大きな銅鑼はゴン・アゴンガムラン楽器の中で、一番大切で、楽曲の節目を示すもの。
テンポや律動感を誘導するのが太鼓、クンダンチブロン
青銅製のお椀を並べたようなボナンは1台で2オクターブをカバーし、それが大小2台で、中間の1オクターブが重なって、2台で3オクターブの音域。
サロンは7鍵の青銅製鍵盤がついた打楽器で、1台1オクターブの音域で、3台1組。
スレントゥムは共鳴管が付いた低音担当の鍵盤打楽器。
それに似た形状のグンデルは、1台が2オクターブで、2台のセット。

それぞれは、聴き慣れた十二平均律に基づくクロマティック・スケールではなく、いわゆるペンタトニック(五音音階)で、「スレンドロ音階」と呼ばれる独自のスケール。それと、1オクターブをほぼほぼ7等分した「ペロッグ音階」とがガムランの基本。
先月の「ワンコイン市民コンサート」で使用されたのがスレンドロ音階用で、今日並べられているのはペロッグ用の楽器類。一見見分けが付きづらいが、鍵盤やお椀(?)の数が違う。
面白いことに鍵盤やお椀(?)は固定されておらず、サロングンデルガンバンの鍵盤は土台から出たピンに差し込んであるだけで、ボナンは台の端から端へ渡した紐の上に乗せられているだけ。大きな銅鑼、ゴン・アゴンクンプルはフレームに紐でぶら下げられているだけ。演奏しやすいように、自由に入れ替えることが出来る。
しかも、西洋音楽で使うピアノやオルガン、ヴィブラフォンやマリンバなどなど鍵盤打楽器と似ているけれど、クロマティックとペンタトニックの違いに加えて、それぞれのキーの音高(ピッチ)もえらく曖昧。現地ジャワでは、集落ごとのユニットになるそうで、その村々でそれぞれチューニングが異なるのだとか。耳馴染みのないピッチで、若干違和感はあるのだけれど、これが重なると意外に気持ちよく聴こえるから不思議。

楽器の解説が終わる頃にスコア・・・「バルンガン」と呼ばれる基本の旋律を数字で表現したものも書き終わる。本来ガムランは口伝で受け継がれてきたそうで、楽譜は存在しなかったが、現地の学校教育にも組み入れられるなど、最近は便宜上スコア化されて、それが音高を数字で表したバルンガン
西洋音楽で慣れ親しんだ、五線紙にオタマジャクシとは全く異なり、1〜5、あるいは1〜7の数字は音高を示し、ジャワ・ガムランの場合、主に16拍、あるいは32拍でひとつのフレーズ。バルンガン4拍を最小単位として、それは「ゴトロ」と呼ばれ、その組み合せでの16拍ないしは32拍で楽曲の形式が決まる。16拍、32拍となっているが、西洋式の演奏記号は一切伴わず、どこまでが1小節なのかも分からない。・・・ので、4拍ずつの「ゴトロ」を4つ並べた1行が1小節にあたり、1つのフレーズでもある・・・らしい。
その節目を知らせるのがゴン。16拍目、32拍目に鳴らされる。
繰り返すか、次のフレーズに進むかを指示するのがクノンクトゥ
サロングンデルガンバンがその数字に対応した鍵盤を打鍵し、アクセントと進行を司るのがゴング類。
いわゆる"強拍"や"弱拍"などの指定はされておらず、ガムランには指揮者も存在しないが、テンポやリズムを指示するのは太鼓、クンダンチブロン。ビート感、グルーヴの基礎を銅鑼と太鼓が作って、鍵盤打楽器類はその上で指示された音階を奏でる・・・わけですな。指揮者もいなければ、楽譜もシンプル、おまけに曲の長さ、繰り返し回数も太鼓や銅鑼次第・・・となったら、それらの音をよく聴いていないといけないわけですな。
五線記譜法に馴れた眼から見ると、見慣れない文字譜はかなり勝手が違うが、理解してしまうと、シンプルで分かりやすい。西洋音楽に慣らされてしまって、それらとは全然"ノリ"が違うのだけど、ドラムやゴングが打ち出すビートとセッションしながらグルーヴを作っていく・・・と理解すればいいのでしょうか。
シャッフルやスィング、シンコペーションもなければ、ダウンビートでもなく、バックビートのようでそれとも違う。
鍵盤付きの楽器を幾つも使いながら、旋律感も和声感も稀薄。強いていうなら、音階を伴った律動の調和。全然"芸術"的ではないのだけれど、もっともっと成り立ちの古い、プリミティヴな、協調のための音楽。歌唱や舞踊、影絵芝居「ワヤン」などの宮廷芸能を盛り上げるための伴奏音楽。あるいは、旧く永い歴史を詩に綴り、それを語り継ぐために歌にした、そのアコンパニメント。歴史を共同認識しつつ、村々、村落、集落ごとの結束を強めるための音楽でもあったのか。独り、ソロでは成立しない音楽。宗教音楽、典礼曲、声明や雅楽に近いものかしらン? 懐かしさを感じつつ、ココロが落ち着くように感じられるのは、そのあたりに由来するのかしらン?

まァ、ね。難しいことは置いておいて、その独特のグルーヴを楽しめばいいのだが・・・。アタマで理解しないとカラダがついていかない哀しさよ。

最初に板書されたのは『Lcr. Udan mas.』で、ランチャラン形式(Lcr.)と呼ばれる16拍の楽曲。初心者でも分かるようにとあれこれ手を加えて下さるが、初見も初見、予備知識もないからチンプンカンプン???? 数字に対応した鍵盤を叩けばいい・・・程度しか読み取れない。

が、習うより馴れろ・・・というわけで、サロンから始めることに。

が、この鍵盤打楽器も、見た目以上に扱いが大変!?
というのも、意外に持ち重りのする分厚い青銅製の鍵盤は叩けば余韻が長く、音が重なると響きが濁るので、次の音を出すタイミングでミュートしてやらないといけない。右手で木製のハンマーを振り、左手はその鍵盤を抑えて消音する・・・のだが、ミュートが早過ぎてはブツブツと途切れてよろしくない。次の音と重なっては美しくない。右手が次の鍵盤を叩くと同時に、左手が前の音を消す・・・とアタマでは理解出来ているのだが・・・。ホワイトボードに書かれた文字譜を眼で追いながら、右手で打鍵、左手で消音。想像以上に難しいか。初めてドラムスを叩いた時のことを思い出す。
とりあえず、消音は放棄して、打鍵に集中することに。
で、あっという間に一時間。結構疲れてしまったような・・・。地べたに腰を下ろして演奏するのも初めて、鍵盤打楽器も小学校か中学校以来。アタマでは理解出来ても、カラダが思うように着いていかない。

ここまでで約1時間。そして、暫しのブレーク。ひとまず脚を伸ばさないと、ワタシの細長ァァァ〜い御御足がシビれちゃってタイヘン!!
暖かいジャワ・ティーとジャワ土産のお菓子が振舞われ、先日現地を訪ねたというメンバーさんの土産話しや自己紹介があって、アットホームな歓談タイム。メンバーの皆さんは、長いキャリアとともに、心底ガムランに心酔、傾倒、愛慕されておられるようで、ワタシなんぞが興味本位で紛れ込んでいいのかしらン(!?)と恐縮してしまう。

休憩後は別の楽曲(タイトル忘れたァ!! ラドラン・ナンチャラ・・・だったっけ?)。32拍で、先ほどの「ランチャラン」より少々楽式がややっこしい。「ブコ」と呼ばれる序奏の後、速度が半減されるが、テンポを示す太鼓をよく聴いていなければならない。文字譜に書かれないビートがぴったり合って、グルーヴが揃った時が気持ちいいのだとか。まァ、そのへんはジャズやロック、ポピュラー音楽でも同じ。"ノリ"の協調。
この曲は歌が入って、メンバーの方々が一斉に歌い出したのにはちょっと驚かされた。
前半に続いてサロンを叩く。テクニックまでは至らないが、なんとなく要領は得た・・・? ひとまず理解はした・・・はず。あとは反復練習あるのみ?

予定の16:00でタイムアップ。楽器類を片付けて、教室を元の状態に戻さないといけないとかで、そのお手伝い。それを終えて帰りがけ、次回も是非とお声掛け頂いて、さて、それは日程が決まり次第。続けられるかどうかはまだ分からないが、より興味が深まったガムラン。ガムラン・プレイヤー(ガムラニスト?)を目指す?


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