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寂秋 ~ depression felt in autumn [散歩・散走]

ようやく秋めいてはきたが、それはもの寂しさを誘う。ワタシは相変わらずバタバタ落ち着きのない生活の中にいて寂寥を感じている暇もないのだけれど、独居老人となってしまった母が気掛かりで、今日は朝から実家へと向かう。

 

十六歳で家を出て以来ウン十年。自分の家族が出来て、自分の家を持ち、住み慣れた実家とは別に"帰る場所"が出来て仕舞えば、その新しい生活に重心が移って父母のことをつい忘れてしまいそうになってしまうが、血は水よりも濃いという。ふとした瞬間に思い出しては気に掛かる。
長く患っていた父が六月に亡くなり、葬儀・法要や各所への手続きもひと通り片付いて、遺品の整理もようやく終えた。
看病・介護に追われて、葬儀や法要で気を遣い、遺品整理で労力を使ううちに食欲を失って、少し体調を崩していた母。父が亡くなった直後は「やっと肩の荷が下りた」と気丈に振舞っていた母もそれで気を弱くしたのか、ただでさえ独りには広過ぎる家、父の匂いが薄れてしまったら寒々しくて寂しいという。秋だし、ねェ。

実家といったところで、クルマを飛ばせば30分弱。自転車でも小一時間で行ける距離。いつだって行ける・・・はずだが、仕事も持って、すでに自分の生活というものが出来上がってしまって、その(30分〜小一時間)×2+αが作れない。
いつでも帰っておいでと言われるが、キッカケがないと出向きにくくなってしまった。"自分の家"があるのだから、「ただいま」でもないようにも思う。だからといって、実家に「こんにちわ」と入っていくのはあまりに他人行儀。「(帰って)来たよ」でいいらしいが・・・。

寂しいと言いながらも、母は五十数年ぶりの独身生活をそれなりに楽しいでいるようで、老人会に入ってその集まりに出掛けたり、なぜかシャンソンを習い始めてワタシにその伴奏を覚えなさいなどという。
がらんとした家に独りでいる方が、寒々しくて、寂しさが身に染みてしまうのだと思われる。秋だし、ねェ。

昔のヒトだから、電話越しの会話より対面で話す方がいいのだという。長話しだと電話代が勿体無いなどともいう。ましてや、メールやチャットなどというと扱う術を知らない。
お菓子を持参して、母子で茶飲み話し。話す内容はというと、父の思い出話しだったり、あっちゃん(奥様)を泣かせるようなことばかりしていてはいけませんだったり、孫(息子さん)の様子はどうか、お受験対策はしっかり出来ているのかだったり、こちらは母を気遣って出向いているつもりでいるのに、逆にこちらの心配ばかりしてくれる。

秋は寂しさが身に沁みる。夏場強烈に降り注いだ日差しが弱まって、それに伴って"セロトニン"の分泌量が減少してしまうから・・・らしい。日に日に押し寄せる寒さから、本能的に人肌を求めてしまう・・・かららしい。

人肌はともかく、セロトニンと言えば、オキシトシンとともに"幸せホルモン"とも呼ばれ、ノルアドレナリンやドーパミンと並んで、体内で特に重要な役割を果たしている三大神経伝達物質のひとつ。精神面に大きな影響与え、心身の安定や心の安らぎなどにも関与する。不足すると鬱病や不眠症などの精神疾患に陥りやすくなってしまう。
日光浴や運動などから人の脳内で作られる物質で、セロトニン自体は摂取することは出来ないが、その成分となるものは日々の食事から得ることが出来る。トリプトファンやビタミンB6、マグネシュウム、ナイアシンがそれで、それらを上手く、美味く得られるのがカレーであると・・・。

秋こそカレーを食べなければいけない!!!?

久々に母のカレーが食べたくて事前に予約(?)しておいたのだけど、母の「特製ビーフカレー」は"いいお肉"を惜しみなく使うのが"キモ"とのことで、スーパーマーケットの特売品では作れないのだとか。それを塩麹に漬けておいて軽く炒めてから煮込む。季節によっては大量のトマトも用いる。ルゥは市販の固形タイプを使うが、うちの奥様は(コスト的に)再現不可能という絶品カレー。
2〜3日前に依頼しても、まず食材の調達が間に合わない。材料があったところで、長時間台所に立っているのがしんどいので体調の良い時でないと作れないと仰る。独りになってしまったから、食欲が進まないこともあって、お炊事も億劫になってしまったのだという。

ならば外へ何か食いに行こうと誘うと、茶菓子でお腹がいっぱいになってしまった、行くなら一人で行けという。
「また近いうちに来るから」と実家を出る。

実家から自宅に戻る道すがらApple Store心斎橋で買い物がてらランチを摂るつもりで"ミナミ"に立ち寄るが、その林檎店は想像以上の混雑っぷりで、待っていられそうもない。そちらはオンライン・ショッピングに切り替えて、スタンダードブックストア心斎橋へ。
標準(的)本屋という名称に反して、「本屋ですが、ベストセラーはおいてません。」と公言し、マニアックなラインナップが並び、文具や雑貨も商い、店内にカフェも併設されている、お気に入りの本屋。未清算の書籍を持ち込むことが可能なその喫茶室、広々と開放的で、読書を想定してかBGMも控えめ。何より、ほとんどの客が読み物目当てな"おひとり様"で、邪魔な会話も少なく、静かなのがワタシ好み。これで喫煙可能なら一日中いられそうだが、そうはいかない。

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書籍の品揃えは偏っているがカフェ・メニューは標準的で、その何れもが美味。フード・メニューも幾つかあるが、ワタシのお目当は「エピスカレー」。"エピス(épice)"は"香辛料"を意味し、牛、豚、鶏の3種の粗挽きミンチ肉と豆が、自家ブレンドのスパイスとココナッツミルク、ピーナッツバターで煮込まれて、仕上げにドライナッツとドライレーズンがトッピングされる。独自のコクと風味がいい感じなら、添えられているピクルスもポイント高し。病みつきになるレベルのお味で、辛さも3段階からチョイス出来る。まさに、セロトニン・・・"幸せホルモン"が大量生成されそうなカレー。長居するために、アイスティーとセットで頂く。
本とカレーと紅茶で、
読書の秋"と"食欲の秋"をセットで満喫して、幸福感が向上?!

ワタシ一人がささやかな幸せを得たところでどうしようもない。母や家族までシアワセになってもらわないといけないのだが、奥様や息子さん(18)はカレーが苦手だというし・・・。
母には、クルマで10分ほどで駆けつけられる弟もいれば、看護士をしている従妹が時折り見舞ってもくれる。買い物や通院はご近所の方々が付き添ってくれて、クルマで送迎までして下さる。体操教室やシャンソンのクラスが楽しいというし、時間が出来ればワタシも堺まで帰る。
さて、ママリンやとらさん(18)には・・・??
とりあえず、エクレール・オ・ショコラ(éclair au chocolat)でも買って帰りましょうか。


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コメント 2

yosshu0715

僕も同じ頃心斎橋のアップルストアの前を通ってたんですがものすごい行列でした!!(笑)
何かイベントがあったんでしょうか・・・!?(笑)

僕は少々家庭が複雑で、一時期母親と全く連絡も取らない時期が続いてたんですが、母の病気と再婚を機に今は良好な関係を築いてます!!(笑)
母が昔お店をしていた時のカレーが子供の僕からしたら凄く大人のカレーで、めったに食べさせてもらえなかったんですが(辛いから)めっちゃ美味しく、いつも作って欲しいとお願いするんですがやはりめちゃ手間がかかるからと作ってもらえません!!(笑)
もう30年以上も食べてない!!(笑)

今回のJoJoさんのカレーのお話で僕も久しぶりに思い出してしまいました!!(笑)
今度また作ってくれるようにお願いしてみよう!!(笑)
またダメだろうけど・・・!!(笑)
by yosshu0715 (2016-11-18 11:26) 

JUN1026

ヨッシュさん、コメントありがとうございます。

そろそろもう1店舗、梅田辺りにApple Storeが出来るといいのですが、そうもいかないのでしょうか。買い物は朝一番、開店と同時に飛び込むくらいでないと、出来そうもありません。

カレーの原点は「うちカレー」? 美味さより懐かしさ、一番クチに馴染んでいるのでしょうね。
by JUN1026 (2016-11-20 02:41) 

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