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ハロウィンにはスイーツの盛り合わせ?! ~ マグノリア・サロンコンサート [音楽のこと]

今日は自転車で、いつもの大阪大学会館を通り過ぎて、池田市にある逸翁美術館内のマグノリア・ホールで催されるサロンコンサートに向かいます。
プログラムは、クラリネットとヴァイオリン、ピアノのトリオなのですが・・・。

 

クラリネット奏者の船隈 慶さんとヴァイオリニストの黒瀬奈々子さんは大阪フィルハーモニー交響楽団のメンバーで、そこにピアニスト、戸田 恵さんが加わったトリオは『大阪クラシック』にもお目見えした不定期パーマネント・ユニット?!
奈々子さんとさんが兵庫県立西宮高等学校音楽科の同級生なのだとか。麗しきご学友。
今年の『大阪クラシック』最終日の『第72公演』も同じトリオで今日とほぼ同じプログラムが組まれていたのだけれど、チケットを買いそびれて行かなかった、行けなかった。その時間帯は他のプログラムを巡りつつ、カレーを食ってた(→記事参照)。それがマグノリアでリピートされるとなったら、伺わないわけには参りますまい。

そのプログラムは、

ミヨークラリネット、ピアノとヴァイオリンのための組曲 作品157b(Le Voyageur sans bagage)」(1936)
          Ⅰ.  Overture
          Ⅱ.  Divertissement
          Ⅲ.  Jeu
          Ⅳ.  Introduction et Final

プーランク付随音楽『城への招待』より(L'Invitation au Chateau)」(1947年)

ストラヴィンスキー組曲『兵士の物語』(L'Histoire du soldat)」(1918年)
          Ⅰ.  兵士の行進
          Ⅱ.  兵士のヴァイオリン
          Ⅲ.  小さなコンサート
          Ⅳ.  タンゴ〜ワルツ〜ラグタイム
          Ⅴ.  悪魔の踊り

クラシックというより、仏蘭西近代音楽。さんが長くパリで研鑽を重ねられたとのことで、フランス系の作品を選んだのだとか。
ダリウス・ミヨー(Darius Milhaud 1892年9月4日 - 1974年6月22日)とフランシス・ジャン・マルセル・プーランク(Francis Jean Marcel Poulenc 1899年1月7日-1963年1月30日)は作曲家集団"フランス6人組(Les Six)"を組織したお仲間で、イーゴリ・フョードロヴィチ・ストラヴィンスキー(И́горь Фёдорович Страви́нский 1882年6月17日 - 1971年4月6日)は彼らとは繋がりはないのだけれど、かのココ・シャネル(Coco Chanel 1883年8月19日 - 1971年1月10日)と不倫関係にあり、彼女の別荘に長く滞在したロシアの作曲家。そのスキャンダルは映画にまでなった。
もちろん、それぞれに作風も違うのだけど、三人が三人とも非凡にして多彩、そしてやはりおフランスの香りがそこはかとなくトレビア〜ン(笑)

13:15開場、14:00開演のコンサート。
開場と同時に最前列の席を確保。受付前から聴こえてきたゲネプロの音も芳しく、ホールに常設されるピアノは1905年製のSteinway & Sons B211。譜面台や3本の足にまで意匠を凝らしたヴィンテージの銘品
開場後も控え室から途切れなくクラリネットの音が聴こえる。
開演なって、ホールに現れた三名の演奏家。奈々子さんがスパンコールで線描した大きな薔薇模様が大胆な白基調のドレスなら、さんは黒をベースに赤い花柄を纏ったドレス。花繋がりなのだけど、モクレン(
Magnolia)ではないのね。船隈さんは・・・まぁ、ええやろ。

掴みはミヨーの「組曲」から、その『序曲』。
自己紹介を挟んで、『デイヴェルティスマン』〜『ファイナル』。
戦火を逃れて広く(南北)アメリカ大陸を旅した
ミヨーの作品は、劇付随音楽や映画音楽を多く手掛けた作曲家らしくストーリー性も高いが、ジャズやタンゴの影響を受けて、エンターテインメント性も高くて、"スイート"というより"盛り合わせ"。"サウンドトラック(ス)"を聴くような印象。

続くプーランクもサウンドトラック(ス)的。極々短い楽曲が連なった組曲は、元は不倫劇のためのもの。どんなシーンで使われなのかは分からないけれど、ひとつづつが短いながらもそれぞれに印象的。

プログラム最後はストラヴィンスキーの難曲。こちらも複合演劇のためのサウンドトラック(ス)的な楽曲で、元は七重奏であったものを作曲家自身がトリオ版とし、曲の規模も縮小した、いわばダイジェスト・ヴァージョン。配役もぐっと少なくなって、兵士と悪魔、それをヴァイオリンとクラリネットが代わる代わる受け持って、ピアノは背景とエキストラ。
古典的な手法に加えて、ジャズやタンゴなど様々な様式が加味されて、それが変拍子の上で展開されるのだから、聴いていてもしんどいほど。技法だけ見るなら、ダイジェストというより、濃縮版。原作はフランス語で書かれたロシアの民話(ややこしい!!)。曲間には船隈さんによるストーリー解説が入って、5曲に編集された物語りが進む。

今年の『大阪クラシック』で一度披露されたこともあってか、息の合ったトリオの演奏は終始和やかで、物語性のあるスイート3作は短編映画を3本見たような気にもなって、あっという間の1時間。
最晩年のクロード・ドビュッシー(
Claude Achille Debussy 1862年8月22日 - 1918年3月25日)が予見し、ジャン・コクトー(Jean Cocteau 1889年7月5日 - 1963年10月11日)が鼓吹した20世紀フランスの「新古典主義音楽」。そこに関わった3人の作曲家。ひとくくりにされそうでも、それぞれがそれぞれに個性的で、それぞれ色合いが異なるのが面白い。ドビュッシーエリック・サティ(Erik Alfred Leslie Sati 1866年5月17日 - 1925年7月1日)の影響も見えつつ、それとも異なる。総合芸術的だが、ヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー(Wilhelm Richard Wagner 1813年5月22日 - 1883年2月13日)とは全然違う。舞台でライヴされる演劇、楽劇、オペラと違って、編集出来る映像、映画からインスパイアされてこういう表現になったのでしょうか。旧いものと新しいものが融合するところがいかにもフランス的。前衛というより、時代の先取り感が半端なく、面白い。ジャジーな要素も含まれるためか、クロスオーバーやフュージョンの端緒とも取れるし、プログレッシヴ・ロックの糸口とも取れる。
なかなかに興味深くて、十分に楽しめたコンサートでした。

アンコールは、
♪ゆうやァけこやけェのあかとんぼォ〜♪な「赤とんぼ」と♪うさぎおいしィかのやまァ〜♪の「ふるさと」・・・って、まんま『大阪クラシック』?!
さすがに『ななつのこ』や『八木節』まで続かなかったし、マエストロ大植がいないせいか、オーディエンスまで加わっての大合唱こそなかったものの・・・。思わず、背後にオオウエエイジがいるのではないかと探してしまったぞ!!

ハロウィンの日のコンサートは「おフランス仕立てのスイーツ盛り合わせ、日本の童謡を添えて。大阪クラシック風」・・・みたいな(笑)。
ええ、分かってますよ。suiteとsweet、スペルや発音が違うし、意味も違うってか?! 細かいことは気にするな。

来月23日には、『大阪クラシック』で船隈さんとさんとのトリオで演奏されたこともあるチェリスト近藤浩志さんがマグノリアに登場。大フィル・ファン、『大阪クラシック』ファン必見?!


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